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乾燥機で柔軟剤の匂いが消える!原因と香りを残す方法

せっかく見つけた好みの香りの柔軟剤。使ってみたものの、「あれ?思ったほど香りがしない」「乾燥機を使ったのが悪かったのかな?」「匂いが消える…?」こんな経験はありませんか?実は熱を加えると、柔軟剤のいい匂いが消えることがあるのです。ここでは、柔軟剤の匂いがなぜ消えるのかその理由、柔軟剤の良い匂いをできるだけ残す方法について述べていきます。

乾燥機で柔軟剤の匂いが消える原因

なぜ、せっかく使った柔軟剤の匂いが消えてしまうのでしょうか。それには様々な原因があります。

入れるタイミングが合っていない。

柔軟剤の投入口があるタイプの洗濯機を使っていない場合、洗剤と柔軟剤を同時に洗濯槽にいれていないでしょうか。洗濯用の洗剤と柔軟剤ではそもそも逆の効果を持っています。洗濯用洗剤は汚れを浮かせて落ちやすくするためにマイナスの分子を持っています。そして、柔軟剤は繊維をコーティングして薄い膜で覆うために、ブラスの分子をもっています。この二つを同時に投入すると、お互いに効果を打ち消しあうことになります。柔軟剤は洗濯が終わり、最後のすすぎのタイミングで入れることで力を発揮します。柔軟剤専用の投入口がないタイプの洗濯機を使っている場合は、手動で柔軟剤を投入しましょう。

乾燥機を使用している。

柔軟剤に含まれる香りの成分は、熱によって蒸散しやすい性質を持っています。熱を加えて乾燥させる乾燥機をつかうと、香りは飛んでしまいます。香りを残したいときは乾燥機能は使わずに取り出しましょう。また、香りは日光や紫外線にも弱いので、柔軟剤の香りを残したい場合は、日陰に干し、乾いたらすぐに取り込みましょう。

ドラム式の洗濯機を使用している。

ドラム式の洗濯機は、衣類の汚れを叩きつけて落とす仕組みになっています。衣類を叩きつけて汚れを落とすときには繊維が寝た状態になりやすいので、柔軟剤の成分が衣類に浸みこみにくく、効果が充分に発揮できません。

脱水時間が長すぎる。

柔軟剤を使用した後に脱水の時間が長すぎると、当然のことですが、水と一緒に柔軟剤の成分が流れ出る量が増えます。柔軟剤の香りを残すためには、通常の半分程度の時間での脱水に変更することをお勧めします。目安は2分間です。

洗濯物を詰め込みすぎている。

洗濯槽に入れる洗濯物の量が多すぎると、すすぎの時に衣類に水がいきわたらず、当然柔軟剤も浸み込みません。洗濯物の量は洗濯槽の7、8割を目安にしましょう。また、洗濯ネットに衣類を詰め込みすぎても同じことが起こります。洗濯ネットに入れる量には気を付けましょう。

汚れやニオイが落ち切っていない。

洗濯の時に、汚れが落としきれない状態で柔軟剤をしみこませると、衣類は雑菌をのこしたままコーティングされることになります。雑菌は繁殖し、洗濯のたびに蓄積され、悪臭がついてしまいます。この状態で柔軟剤を使用しても、良い匂いにはなりません。むしろ柔軟剤の匂いが加わってより臭くなることもあります。衣類についた悪臭は洗濯の前に取りましょう。

洗濯槽が汚れている

洗濯槽自体が汚れていたり、悪臭がこびりついている場合には、いくら柔軟剤が強力でも効果は発揮できません。洗濯槽や洗剤などの投入口は定期的に洗浄しましょう。また、ドラム式に多いのですが、排水口に洗濯で流れ込む糸くずやほこりが貯まりやすいために、匂いが逆流して洗濯物につく場合があります。ドラム式洗濯機は使用する水の量が縦型洗濯機に比べて少ないため、排水口が詰まりやすいのです。こちらもまめにキレイにしましょう。

ドラム式の洗濯機のなかには、ヒートリサイクルといって、乾燥時に熱を再利用する仕組みのあるものがあります。乾燥時間を短縮するためには有効なのですが、熱が排水口に届く構造の場合、排水トラップの水が蒸発してしまい、嫌な匂いが洗濯機の中に逆流することがあります。

ドラム式の洗濯機は使ったら蓋を開けておく、糸くずフィルターのゴミを毎回取る、乾燥機のフィルターも掃除するなど細かいメンテナンスが必要です。どうしても洗濯槽のニオイが取れない場合は、プロに洗濯機のクリーニングを頼むこともできます。分解して洗浄するので、縦型の洗濯機で1.2万円から1.7万円程度、ドラム式の洗濯機の場合2.5万円から3.5万円ほど費用が掛かります。

柔軟剤の香りを残す洗濯方法

それでは、柔軟剤の香りを残す洗濯方法について述べます。
①特にひどい汚れや匂いが付いていないか衣類をチェックする。もしあれば、汚れのひどいものは事前に汚れを落とすか、別に洗う。
②洗濯をする。汚れが落ちやすいように30度程度のぬるま湯を使用する。お風呂の残り湯でもいいが、その場合はすすぎには水道水を使用する。
③すすぎを行う。最後のすすぎの前に柔軟剤を入れる。柔軟剤が溶けたタイミングで、15分から30分程度、そのままの状態ですすぎを停止する。
④15分から30分経過したら、洗濯物を揉み込み、洗濯を再開する。
⑤脱水する。時間は2分程度を目安にする。
⑥脱水したら干す。乾燥機は使わず、室内で干すか、陰干しする。

柔軟剤の種類

柔軟剤にはいくつかの種類があります。よく使われるのは液体のタイプです。効果は落ちますが、洗濯洗剤と一緒になっている柔軟剤の粉末タイプもあります。そしてその他にジェルボール、柔軟剤シートもあります。

どうしても乾燥機を使いたい場合などは、柔軟剤シートをつかうのがお勧めです。これは紙に柔軟剤をしみこませているタイプで、ドラッグストアや通販、ドン・キホーテやコストコなどで購入することができます。国内産のもので25枚から40枚程度、海外産のもので80枚から100枚単位になっていることが多いです。

柔軟剤シートは乾燥を始めるタイミングで洗濯物と一緒に投入すると、乾燥の熱で成分が発散します。使い捨てなので、一度使ったら処分します。長い時間、衣類に接触させたままにすると、シミの原因になりますので、乾燥が終わったら直ぐに取り出しましょう。

柔軟剤以外で香りをつける方法

洗濯時に柔軟剤を使わなくても、衣類に良い香りをつける方法がありますので、ご紹介します。

①柔軟剤スプレー
スプレー容器に水100ml、柔軟剤を5ml程度入れたものを用意します。服を着用した後に軽く吹き付けて使います。

②リネンウオーター、ファブリックスプレー
ファブリックスプレーは、合成香料を使用し、しっかりと消臭、芳香する目的で作られています。リネンウォーターは、エッセンシャルオイル(精油)を水蒸気蒸留法で抽出し、その後に残る香りを凝縮した芳香蒸留水です。これらは服を着用した後や、アイロンがけの時に吹き付けます。

②アロマビーズ
アロマビーズは香りづけに特化した商品です。乾燥時に洗濯物と一緒に投入します。柔軟剤や洗濯洗剤の投入口には入れない商品が多いので、よく説明書きを確認してください。

③収納場所に香りのするものを置く
箪笥の引き出しやクローゼットにサシェをいれておくことでも良い香りを楽しむことができます。サシェは布製の小さな袋に香りのあるものを入れたものです。衣類と一緒に収納しておくことで香りを移します。前述の柔軟剤シートを使う時には、シートが直接衣類に触れないように注意してください。

まとめ

  • 柔軟剤の匂いが消える原因には様々なものがある。
  • 柔軟剤の匂いは乾燥機の熱で蒸散してしまう。
  • 柔軟剤の香りを残すには、すすぎの最後でしばらく時間を置いたあとに揉むとよい。
  • 洗濯時の柔軟剤使用以外にも香りをつける方法がある。

気に入った匂いを見つけたときは嬉しいものです。上手に柔軟剤を利用できれば、気分も上向きになりますよね。強すぎる香りはスメルハラスメントと思われることもありますので、注意
しつつ、快適に毎日をお過ごしください。読んでいただき、ありがとうございました。

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