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重曹を使った古いシミの落とし方|時間が経っても大丈夫?

衣替えで気が付く、お気に入りの服についた古いシミ。いつつけた?何のシミ?シミの落とし方って、どうすればいいの?強い洗剤は使いたくないし・・・。
そんなあなたのために、重曹を使った落とし方についてまとめます。また、重曹と組み合わせることで古いシミを落としやすくしてくれる素材についても紹介します。この落とし方を知っていれば、もうシミなんて怖くないと思えるかもしれません。

重曹の特徴

重曹はイオン交換膜法で生成された炭酸水素ナトリウムのことです。弱アルカリ性で酸を中和することができます。それに加え粒子が非常に細かく研磨剤の役目があります。他にも消臭、吸湿、発泡作用などがあります。また、皮脂を分解する作用があるため、油性の汚れに効果を発揮します。ベーキングソーダと呼ばれることもあります。自然由来の素材のため、環境に負荷がかからず、万が一口に入っても安全です。
重曹には純度によって、薬用・食用・工業用の3つのグレードがあります。赤ちゃんやペットがいるお宅では、食用のものを使うとよいでしょう。

洗濯表示を確かめよう

重曹をつかったシミ落とし方法では、必ず水で洗う必要があります。そのため、水洗いのできない素材には使用できません。洗濯表示では水桶にバツ印がついている表示があるケースです。この場合はクリーニングを検討しましょう。

また、今回のシミ落としには、酸素系漂白剤を使用するものもあります。素材によっては漂白剤不可のものもありますので、シミ落としをする前に洗濯表示を確かめてください。洗濯表示で△のマークにバツ印がついているものが「漂白剤不可」のものです。こちらはシミ落としで漂白剤をつかったものは行わないでください。

洗濯表示が薄くなって読めない、見当たらない、という場合は、目立たない部分で試してからシミ落としを行ってください。

シミの種類を調べよう

シミには水溶性のシミ、油性のシミ、不溶性のシミがあります。シミの多くは水溶性と油性の混合のことが多いのですが、重曹をつかったシミ落としでは水溶性のシミと油性のシミを落とすことができます。泥汚れやインクのシミは不溶性といって、水にも油にも溶けないシミです。この不溶性のシミの場合は、特殊な溶剤が必要なケースがありますので、クリーニングに出すほうがいいです。

シミの外見から性質を見分ける

シミの外見がはっきりしている場合、水溶性のシミのことが多いです。シミの上下左右に線が交じり合っている場合、油性のシミです。なんとなくぼやけた感じに見えるのは不溶性のシミのことが多いようです。

数滴水を垂らす

見た目を確認したら、シミに数滴水を垂らしてみましょう。薄く伸びるようでしたら、水溶性のシミです。油性のシミの場合は変化が見られません。不溶性のシミはにじまず、広がりません。

霧吹きでミストをかけてみる

次に、霧吹き(スプレー)でシミに水を吹きかけてみましょう。シミの色が濃くなった場合は水溶性のシミ、油性であればシミ部分だけが水をはじきます。どちらでもないときは不溶性のシミです。

シミ落としの方法

古いシミの落とし方をいくつかご紹介します。

基本の重曹シミ落とし方法

①まずは重曹のペーストを作ります。大さじ1程度の重曹にすこしずつ水を加え、ペースト状にしたものを用意します。重曹を取り扱うときは、手荒れを防ぐためにゴム手袋をすることをお勧めします。
②シミの下に汚れてもいいタオルを敷き、ペースト状にした重曹を塗り込んでいきます。
③シミに数滴、食器用中性洗剤を垂らして揉みます。
④三十分程度放置します。
⑤普段通り洗濯します。

酸素系漂白剤をつかった重曹シミ落とし方法

酸素系漂白剤を加えると、色素を含んだシミも落とすことができます。一方、素材によっては色の分子が壊れるため、濃色系の素材は色落ち、色剥げの可能性があります。天然染めの素材も色落ちの危険があります。洗濯表示をよくご確認ください。
また、金属部分に付くと腐食するため、ファスナーなどにはつけないようにご注意ください。

①まずは重曹のペーストを作ります。大さじ1程度の重曹にすこしずつ水を加え、ペースト状にしたものを用意します。重曹を取り扱うときは、手荒れを防ぐためにゴム手袋をすることをお勧めします。
②シミの下に汚れてもいいタオルを敷き、ペースト状にした重曹を塗り込んでいきます。
③シミに数滴、液体の酸素系漂白剤を垂らして揉みます。
④十分程度放置します。重曹だけの場合より時間が短いのでご注意ください。
⑤普段通り洗濯します。

熱を加える方法

重曹に熱が加わると、反応が強くなるため、よりシミ落ちがよくなります。熱を加えるには、いろいろな方法があります。素材の耐熱温度を確認して、先に述べた方法にプラスしてください。
・コップの蒸気を当てる。熱湯を入れたコップの上に重曹ペーストを塗ったものを蒸気があたるように置く。
・重曹ペーストを塗った部分にドライヤーで熱を加える。
・重曹ペーストを塗った部分に熱湯をかける。
・加湿器の蒸気を当てる。

その他シミ落としに使える素材

シミの原因がはっきりわかっているときには、下記のようなものもシミ落としに使えます。

・クエン酸・・・酸性なので、アルカリ性の汚れを中和して落とすことができます。果汁などに効果を発揮します。水100mlに対し、小さじ1/2杯を溶かしてスプレー容器に入れて使います。
・酢・・・同じく酸性なのでアルカリ性のシミに効果があります。
・セスキ炭酸ソーダ水・・・アルカリ性です。酸性のシミを落とすことができます。
・除光液・・・マニキュアなど接着剤のシミに効果があります。アセトン入りのものをつかってください。
・アルコールジェル・・・ボールペンなどのシミに効果を発揮します。
・クレンジングオイル・・・化粧品や油によるシミを落とすことができます。

まとめ

  • まずは洗濯表示を確認しよう。
  • 重曹+水+中性洗剤のペーストをつくろう。
  • 酸素系漂白剤は使えない素材もある。
  • 熱を加えると落ちやすくなる。

いかがでしょうか。時間が経った古いシミを見つけたら、洗濯表示をご確認の上、重曹をつかった落とし方をお試しください。高価なものや、大切な衣類は専門家にお任せすることもご検討ください。

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